3. 顔面部の違和感 痙攣 三叉神経痛に対する鍼灸治療
・ 顔面部の つっぱり感 や自然に表情を作れない、ふとした場面(食事中や会話中)での顔面部の違和感、痙攣における当院での鍼灸治療として。
頬部に生じる場合、額部に生じる場合と原因は実に様々です。
治療については細く短い鍼での置鍼術が最も効果的であると日々感じております。
また、原因のわからない本態性ジストニア(顔面部)の場合には脳-顔面間の混線と表されることがあるように非常に繊細なものであることから、強い刺激は避けたいところです(小さな手で細やかに解いていきたいと存ずる故)。
下記の美容鍼灸の刺鍼方向とは異なり直刺を行います。また、全身の緊張を解きほぐす鍼治療が必要であると考えます。
東洋医学における「肝の病」と捉えられる場合が少なくない為、併せて「疏肝」などの治療を行うと非常に良い効果を得られます。
・ 三叉神経痛とは片側の顔面部に痛み(激しい痛み)が生じるものです。
三叉神経とは12対ある脳神経の一つであり、眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)に分かれます。
顔面部の感覚を脳へ伝える神経であり、三叉神経痛の原因は脳である場合や蛇行した血管が神経に触れることで生じると言われています。
三叉神経の神経障害性疼痛、くも膜が関与しているもの、その他 |
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特発性三叉神経痛 |
また、似た症状を生じるものとして、非定型顔面痛、歯痛、副鼻腔炎、顎関節症、筋筋膜性疼痛、帯状疱疹後の痛みなどが挙げられ、鑑別が必要です。
三叉神経痛には様々な誘因があり、洗顔や歯磨き、食事。また、触れることで痛みが生じるという場合も(寒い時期に多い)。
治療には薬物療法:カルバマゼピン(テグレトール)、ブロック療法、放射線治療、手術治療などがあります。
鍼灸治療では神経の走行部へ細い鍼を刺入し置鍼といった方法を選択します。鎮痛、筋緊張緩和を目的とし、また東洋医学的な観点から、手足に著名な反応がある場合にはその部位へ刺鍼を行うのがよいと感じます。
顔面の違和感、痙攣と共に、鍼灸治療が有効な症状であると日々感じている次第です。
4. 美容鍼(びようはり)における報告
当院での美容鍼には *セイリン 鍼 J 15 No.03 (線径0.10mm) × 長さ15 mm を用います。
*(日本国内での一貫生産、安心/安全、最高峰の先端技術を誇る医療機器です)
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また、お顔の血流を良くする目的で頭頂部、手の甲などへも軽微な刺鍼を行います。
①たるみの原因とされる顔面部の筋緊張の緩和を目的とする。
②線径0.10mmを刺鍼した際に生じる微小な傷によるコラーゲン、エラスチンの生成促進を目的とする。
[エラスチン:コラーゲン繊維を束ねる。20代後半をピークに減少]
・ 当院では微弱な電気を流す鍼通電や100本を越える鍼を刺入する美容鍼は行っておりません。
鍼通電を行うには相応の鍼の太さが必要である為、出血のリスクなどを考慮しますと顔面部への刺鍼は細い鍼を用い丁寧に行うのが有意であると考えております。
・ 主訴はフェイスラインや頬のたるみ、ほうれい線が目立つ、というものが最も多いです。
上記の主訴であれば、刺鍼方向は一般的な直刺(皮膚面に対し垂直)ではなく、斜刺にて上方向への刺鍼を行う。引き上げながらの刺鍼となり、リフトアップ効果を目的とします。
頬への刺鍼が重要であると考えますが、側頭部への刺鍼もかなり重要度が高いです。
顔面部の上方向への刺鍼後は側頭部(こめかみ付近)への刺鍼を加えます。
また、目の下のたるみ(デリケートな部分への刺鍼)はパイオネックスを用いて積極的に施術を行います。パイオネックスとは滅菌済みの管理医療機器であり、テープに細長く先の尖った鍼のある円皮鍼というものです。
鍼長(mm)も様々で0.3mm-1.5mmまであり、患者様それぞれお顔の状態に合わせて選択致します。
今後も研鑽に励み、より良い、丁寧な美容鍼灸医学を提供していきたいと考えております。
※コンタクトスポーツによる顔面部の腫れ、手術後のダウンタイムへの治療もおこなっております。