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15.  末梢血管疾患に対する鍼灸治療

閉塞性動脈硬化症
足や手の動脈が動脈硬化によって狭くなったり詰まったりして血液の流れが悪くなり、様々な症状を引き起こす病気のことです。
 
Fontaine 分類
Fontaine 1度:下肢の冷感など
Fontaine 2度:間歇性跛行(数10-数100m歩くと痛みのため継続不可能)
Fontaine 3度:安静時疼痛
Fontaine 4度:下肢の壊死,皮膚潰瘍,強い痛み
 
治療:
保存的治療、血行再建術(カテーテル治療、バイパス手術)、血管再生治療(3,もしくは4度で新しい治療法)が選択されます。
 
鍼灸治療の作用機序
軸索反射や血管内皮増殖因子の関与、また、血管拡張物質の分泌による血管拡張に伴い、末梢循環改善の可能性が示唆されています。
 
当院では Fontaine 1-4 度、全身の動脈硬化性疾患に伴う動脈性(虚血性)潰瘍、下肢静脈瘤によるうっ滞性潰瘍への鍼灸治療もおこなっており、効果を示しています。

16.  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後症状

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患した患者さんの一部に、感染性は消失したにもかかわらず、他に明らかな原因がなく、全身倦怠感、認知機能障害、筋肉痛、関節痛、息切れ、抑うつ、睡眠障害などの症状が持続、もしくは新たに生じる症例を罹患後症状、long COVID などと呼ばれています。
 
[病態理解に基づいた指導と治療的介入]
回復阻止要因を最小化、回復促進因子を最大化、そして併存症に対する治療。
また、記憶障害も念頭におき、適応的な行動を獲得できる行動変容の援助などが重要であるとされています。
◇国際医療福祉大学医学部心療内科の報告をもとに短くまとめたものです。