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17.  関節リウマチに対する鍼灸治療

 
関節リウマチにて生じる炎症や痛みは免疫の働きに異常が生じたためであると考えられます。
誤ってご自身の細胞、組織を攻撃してしまうために炎症が生じ、腫れや痛みが引き起こされます。
炎症が続くと、関節を取り囲む滑膜というものが腫れ、骨や軟骨を破壊してしまいます(変形や脱臼)。
 
炎症性サイトカインの関与
体内で炎症が生じたときはサイトカインという物質が分泌され、炎症を悪化させます。
リウマチ患者さんの多く(80%近く)に、睡眠障害(睡眠の質の低下、中途覚醒の頻度が高い)がみられるとの報告があり、また、深夜のメラトニン分泌が健常者に比べると有意に亢進した状態であるとされ、メラトニンによる刺激が炎症性サイトカインを誘導することが分かってきています。
このように、概日リズムを調整するホルモンも適切な治療を行う上では重要な因子であることが研究でなされております。

鍼灸治療では鎮痛を目的とした刺鍼、抗炎症を目的とした灸治療を組み合わせ、長期の炎症が生じることで関節、軟骨の破壊が起こらぬよう、速やかな腫れ、痛みの鎮静化を第一に考えます。

また、一方で併存する睡眠障害への鍼灸刺激も怠ることなく果たすことで、関節リウマチにより生じる症状を最適に抑えることが可能であると存じております。
そうすることで関節リウマチの活動性を評価するCRP、赤沈、MMPの値を大きくしないような、補助的ではありますが鍼灸刺激はそのような結果の一助になっているのではないかと考えております。
 
◇ 関節リウマチでは
抗炎症薬(NSAIDs)
抗リウマチ薬(メトトレキサート以外)
メトトレキサート
生物学的製剤
ステロイド薬
JAK阻害薬などの治療薬があります。
 

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