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8.  抑うつ 不眠における鍼灸治療 

 
近年、鍼灸治療では鎮痛、血流増加、筋緊張緩和のみならず、前頭葉活動や自律神経、オキシトシン・セロトニンの分泌を促し、不安やストレス緩和にも関与することが明らかとなっています。
 
抑うつへの鍼灸治療は上記の作用を考慮し標準的には頭頂部や手足の経穴へおこないます。
呼吸の浅さ、息苦しさを伴う場合は背中へも鍼灸施術を。
 
・漢方や東洋医学の疾病観では、肝気の鬱滞であることが少なくないとされています。
精神的なストレスを受けたりすることで生じ、咽喉の閉塞感、また気鬱や気滞の起こる部位によって様々な症状が現れるというものです。
 ・抑うつに伴い、イライラ感、胸の苦しさ、四肢のだるさなどが生じるものに心気虚脾気虚などがあり、
その場合の治則は安神寧心、健脾が主となります。
 
◇比較試験においては鍼灸治療とカウンセリング併用の有効性、また、標準的な治療と鍼灸治療を併せることが有意であるとの報告があります。
MacPherson H, et al. Acupuncture and Counselling for Depression in Primary Care: A Randomised Controlled Trial. PLoS Med. 2013;10(9):e1001518.
Armour M, et al:Acupuncture for Depression: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Clin Med. 31;8(8) pii: E1140, 2019.


脳の緊張を緩和、セロトニン,オキシトシン分泌を促すべく頭や手足の基本穴への刺鍼を土台とし、患者さんの症状に合わせて鍼灸治療を施すのが重要であると考えております。
また、うつと不安症状に関しては、標準治療へ鍼灸治療を上乗せすることにより、症状の軽減がみられるとの臨床研究がなされています。


◇不眠は大きく分けて、入眠困難(夜寝付けない)、中途覚醒、早朝覚醒の内どれか、もしくは複合しているものとします。
ストレスなどで交感神経優位となり、副交感神経優位状態でない場合など。